○八百津町開発事業指導要綱
平成19年2月13日
訓令甲第3号
八百津町開発事業指導要綱(平成2年訓令第9号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この訓令は、八百津町の総合的かつ合理的な土地利用を推進し、地域の秩序と調和ある開発並びに良好な生活環境の確保を図るため、開発事業が計画及び実施される場合における指導基準を定め、開発事業が適切に施行されるよう指導することを目的とする。
(1) 開発事業:一団の土地について行う区画形質の変更に関する事業をいう。
(2) 開発区域:開発事業を行う土地の区域をいう。
(3) 公共施設:道路、公園、上水道、下水道、調整池、緑地、広場、河川、砂防施設、水路及び消防の用に供する貯水施設をいう。
(4) 公益施設:図書館、清掃施設、汚水処理場、集会所、駐車場その他の施設で、居住者の共同の福祉又は利便のため必要なものをいう。
(5) 事業者:開発事業に係る工事(以下「工事」という。)の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自ら工事を施行する者をいう。
(6) 工事施行者:工事の請負人又は請負契約によらないで自ら工事を施行する者をいう。
(7) 施工管理者:開発事業の施工管理を行う者をいう。
(8) 設計者:開発事業の設計の請負人又は請負契約によらないで自ら工事を施行する者をいう。
(適用範囲)
第3条 この要綱は、次に掲げる開発事業について適用する。
(1) 開発区域の面積が1,000平方メートル以上の事業
2 前項の規定は、次に掲げる開発事業を行うものについては、適用しない。
(1) 国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)第14条に定める法人及び中小企業事業団が事業者となって行う開発事業
(2) 鉱業法(昭和25年法律第289号)に規定する鉱業に係る開発事業
(3) 河川法(昭和39年法律第167号)第6条第1項に規定する河川区域及び同法第54条第1項に規定する河川保全区域において、砂利採取法(昭和43年法律第74号)第16条の規定により許可を受けて行う砂利の採取事業である開発事業
(4) 農地法(昭和27年法律第229号)第4条第1項及び同法第5条第1項の規定により農地を一時転用し、砂利採取後農地に復元することで砂利採取法第16条の規定により許可を受けて行う砂利の採取事業である開発事業
(5) 都市計画法(昭和43年法律第100号)第12条第1項各号に規定する市街地開発事業
(6) 都市計画法第29条第1項ただし書に規定する公益上必要な建築物の用に供する目的で行う開発事業
(7) 農業、林業又は漁業の用に供する目的で行う開発事業で、町長が別に定めるもの
(8) 非常災害のため必要な応急措置として行う開発事業
(9) その他町長が別に定める開発事業
(事業計画等)
第4条 事業者は、開発事業の計画及び設計に当たっては、本要綱を基準として行うものとする。
3 事業者は、開発協議の内容を変更しようとするときは、当該内容について前項までの規定に準じ、町長に協議を求めるものとする。ただし、その変更が軽微であると認めたときは書面による届出をもって協議があったものとみなす。
4 国又は地方公共団体については、事前協議後の協議申請をもって、承認したものとみなす。
(法令等に基づく開発協議)
第6条 事業者は、都市計画法、土地開発事業の適正化に関する指導要綱(昭和48年岐阜県公示)及び土地取引等における事前指導要綱(昭和50年岐阜県企画部長通知)に定める開発事業を行うときには、事前に開発協議申請書又はそれぞれに定める申請書に関係書類を添付のうえ、町長に提出し、協議するものとする。
(関係者への周知及び権利者の同意等)
第7条 事業者は、開発事業が周辺に影響を及ぼす恐れのある範囲内の地域住民又は利害関係人に対し、あらかじめ事業計画、工事施行方法等を十分周知しなければならない。この場合において、必要と認められるものについては、書面にて同意又は承諾を得て開発協議申請書に添付するものとする。ただし、同意又は承諾が得られないときは、その理由を記した書面を添付するものとする。
2 事業者は、開発区域内の土地又は建築物その他の工作物につき、権利を有する者の全員の同意書を添付するものとする。
(公共施設の管理者の同意等)
第8条 事業者は、予め開発事業に関係がある公共施設の管理者の同意を得るものとする。
2 事業者は、当該開発事業に関する工事により設置される公共施設を管理することとなる者と協議しなければならない。
3 事業者は、林道を利用し開発事業を行う場合、八百津町開発行為等に伴う林道使用の規制に関する条例(昭和48年条例第28号)を遵守するものとする。
(工事施行上の防災措置等)
第9条 事業者及び工事施行者は、防災措置を本工事に先立ち実施するとともに、工事の施行にあたっては、河川及び水路等の流れを阻害し、利水に影響を与え、又は土砂崩れ、土砂流出、出水、汚濁等の被害を及ぼすことのないよう、適切な措置を講じなければならない。
2 事業者は、交通を妨げ、又は工事により車、人等に被害を及ぼすことのないよう、適切な措置を講じなければならない。
3 事業者及び工事施行者は、工事を廃止し、又は中止しようとするときは、当該工事の廃止又は中止に伴う災害の防止、自然の回復その他必要な措置を講じなければならない。
(工事の着手)
第10条 事業者は、第5条第2項の規定による承認を得た後、工事に着手するものとする。
2 事業者は、工事着手前に着工届(様式第3号)を町長に提出しなければならない。
3 事業者は、前項の届出による施工管理者に開発事業の管理を誠実に履行させるものとする。
4 設計者は、工事の施行にあたり、施工管理者とともに開発事業の管理に携わるものとする。
(工事施行者等の変更等の届出)
第11条 事業者は、工事施行者若しくは工事の期間を変更し、又は工事を中止し、若しくは廃止しようとするときは、変更・廃止等届(様式第4号)を町長に提出しなければならない。この場合において、事業者はあらかじめ地域住民又は利害関係人との調整を図っておかなければならない。
2 事業者は、前項の変更・廃止等届を、承認書による工期内に提出しなければならない。
(助言及び勧告)
第13条 町長は、開発事業の実施状況の把握に努め、必要があると認めるときは、事業者及び工事施行者に対し開発事業が適正に施行されるよう助言及び勧告することができる。
2 町長は、前項の措置を講ずるため、必要があると認めるときは、事業者及び工事施行者に対し報告若しくは資料の提出を求めるとともに、職員をして工事の施行状況調査をすることができる。
(工事完了の届出及び確認)
第14条 事業者は、工事が完了したときは、速やかに完了届(様式第6号)を町長に提出し、検査を受けなければならない。
2 町長は、前項の完了届を受理したときは、速やかに検査を行わなければならない。この場合において、事業者は、工事施行者及び設計者を同席の上、立ち会うものとする。
(公共施設の管理)
第16条 事業者は、前条の規定による公共施設について、移管手続きが完了するまでの間は、管理責任を負うものとする。
2 事業者は、前条第2項の規定により公共施設を帰属した日から原則として2年を経過するまでに、隠れた瑕疵が原因にて公共施設の破損が発生した場合は、すべて事業者の負担において復旧するものとする。
(公共施設用地の変更及び処分)
第17条 町長は、前条第1項の規定により事業者から帰属を受けた公共施設等の用地がその用をなさなくなったときにおいては、必要に応じ用途を変更し、公共用地として処分することができる。ただし、緑地(残地森林及び造成森林を含む。)については、代替施設の設置がない場合、原則として公共用地とすることはできないものとする。
(損害の賠償)
第18条 事業者は、開発事業の施行によって第三者に損害を与えたときは、そのすべての補償の責を負うものとする。
(その他)
第19条 この訓令に定めのないものは、都市計画法、岐阜県宅地開発指導要領、土地開発事業の適正化に関する指導要綱及び土地取引等における事前指導要綱、岐阜県埋立て等の規制に関する条例(平成18年岐阜県条例第47号)を準用する。
2 この訓令を適用することが開発区域の自然環境等から著しく不適当であると認められるときは、町長は、この訓令の一部又は全部を適用しないで特別の措置を講ずることができる。
附則
この訓令は、平成19年2月13日から施行する。
附則(平成19年11月30日訓令甲第24号)
この訓令は、平成19年11月30日から施行する。
附則(平成21年12月21日訓令甲第35号)
この訓令は、平成22年4月1日から施行する。
附則(平成29年3月24日訓令甲第21号)
この訓令は、平成29年4月1日から施行する。
附則(平成29年4月1日訓令甲第23号)
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(令和4年2月17日訓令甲第7号)
この訓令は、令和4年4月1日から施行する。
別表第1(第5条及び第6条関係)
開発協議の指導基準
1 開発事業計画は、公共・公益施設に対する適合性について技術的検討がなされ、適切な措置を講じられているものであること。
2 開発事業計画は、開発区域を含む地域における自然環境の保全、公害及び災害の防止並びに文化財の保護に対する具体的な対策が講じられているものであること。
3 開発事業計画は、地域社会、農林漁業その他の地域産業との調和が保たれているとともに、地域住民の福祉向上に対する具体的な対策が講じられているものであること。
4 開発事業計画は、上下水道計画について適正な計画を有するものであること。
5 開発事業計画は、事業の施工に伴い必要となる公共・公益施設の整備について、町の財政に影響を及ぼさないよう事業者の経費負担について適切な配慮がなされていること。
6 設計・公共公益的指導基準に対する措置が適正に行われているものであること。
7 開発事業計画区域の隣接となる土地所有者の開発事業に係る承諾書が添付されていること。
別表第2(第5条及び第6条関係)
設計・公共公益的指導基準
第1 設計基準
1 環境保全対策
下記事項の内容を踏まえて計画すること。
(1) 樹林地の伐採は、最小限にとどめるよう努力しなければならない。
(2) 建物、その他構築物の位置、規模、構造及び色彩は、周辺の自然環境に調和したものでなければならない。
(3) 環境保全のため、開発区域が自然公園法(昭和32年法律第161号)第5条(国定公園区域)の指定区域を含む場合は、同法の許可を得ること。
2 水質保全対策
開発事業により生ずる汚濁水については、区域内に必要な施設を設け、浄化した後でなければ区域外へ流出させてはならない。
3 排水対策
排水施設の計画について、関係水利権者及び河川、水路管理者の同意を得なければならない。
4 騒音防止対策
開発事業により発生する騒音、振動、砂塵等については、事前に調査し、周辺住民の日常生活に影響を及ぼさないよう発生防止に努めなければならない。
5 農林漁業対策
開発事業により灌漑用排水に支障を及ぼし、又は水質汚濁等により農林漁業に悪影響を与える恐れがある場合は、これらを未然に防止するために必要な措置を講じなければならない。
6 電波障害対策
開発事業により発生する電波障害を未然に防止するため、あらかじめ関係機関と協議を行い、障害発生の恐れがある場合は、必要な措置を講じなければならない。
第2 文化財
1 保存
開発区域内に文化財及び周知遺跡で埋蔵文化財包蔵地が含まれる場合は、事前に町及び関係機関と協議するものとする。
第3 消防水利
1 消防水利施設の設置
(1) 消防水利の基準を定める告示(昭和39年消防庁告示第7号)に適合した消防水利を区域内に設置するものとする。
(2) 消防水利施設の種類及び設置場所については、あらかじめ町と協議するものとする。
(3) 防火水槽を設置する場合は、その施設及び用地を無償で町に帰属するものとする。
第4 給排水施設
1 町の上水道施設から給水を受けようとする場合及び下水道施設を接続しようとする場合は、あらかじめ町と協議し、町の基準に従い事業者の費用負担をもって施行するものとする。
2 宅内給排水工事は、八百津町水道給水条例(平成4年条例第11号)及び八百津町下水道条例(平成8年条例第9号)の定めにより実施し、工事は、工事指定店に施行させるものとする。
3 公共用地(予定地)内に給排水施設を設置する場合は、その施設及び用地を無償で町に帰属するものとする。
第5 その他施設
1 戸建住宅を計画する場合は、開発区域内住民の集会施設、ごみ収集場所、駐車場等を事業者の負担により施行するよう指導する場合があり、その場合は、区域内住民により維持管理をするものとする。
別表第3(第15条関係)
公共施設等の管理者一覧表
公共施設等の名称 | 管理担当課 | 管理(移管)の方法 |
道路(位置指定道路含む) | 建設課 | 4m以上の認定道路と接道するものとし、幅員不足の場合は、事業者にて施行し、工事完了後、敷地・施設とも帰属する。 |
沈砂調整池 調整池 | 建設課 | 敷地・施設とも維持管理は、居住者又は事業者で行う。 |
給排水施設 | 水道環境課 | 公共施設内について、工事完了後、敷地・施設とも帰属する。 |
農業用排水施設 | 建設課 木曽川右岸用水土地改良区 | 工事完了後、敷地・施設とも帰属する。 |
公園 | 地域振興課 | 工事完了後、敷地・施設とも帰属する。施設の通常の維持管理は、居住者で行う。 |
消火栓 | 総務課 防災安全室 | 工事完了後、敷地・施設とも帰属する。 |
防火水槽 | 総務課 防災安全室 | 工事完了後、敷地・施設とも帰属する。 |
ごみ集積場 | 水道環境課 | 自己用以外は、設置に当たっては、町長と協議すること。施設の通常維持管理は、居住者で行う。帰属は、受けない。 |
集会施設 | 地域振興課 | 帰属は、受けない。 施設の維持管理は、居住者で行う。 |
緑地(残地森林、造成森林を含む) | 建設課 | 帰属は、受けない。 施設の維持管理は、居住者で協力して行う。 管理道路が併設されているものについて、公衆道路と認められるときは、道路部分のみ敷地・施設とも帰属を受ける。 |