広報やおつ 平成30年7月号
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広報やおつ No.5723 楽しい夏のレジャーを、悲しい思い出にしないためにも、「油断大敵」を心がけてください。 今回の特集では、可茂消防事務組合八百津出張所の石井所長からお話をうかがいました。ありがとうございました。 水難事故には、様々な要因がありますが、その中で最も大きな心理的要因、それは「油断」です。「油断大敵」という言葉のとおり、少しの油断が重大事故を引き起こす要因となります。 小学生のころ、学校のプールで泳いだ経験が、みなさんにもあると思います。学校のプールは25m。多くの方が、25mを泳ぎきり、中には何往復もできた方もみえるでしょう。 その記憶のせいで、幅25mの川があれば「これくらいなら対岸まで泳ぐことができる!」という錯覚が起こるのです。 学校のプールには流れもなく、深さも一定です。しかし、川には流れがあり、急に深くなったり、途中で岩が飛び出ているところもあります。 また、上流で降った雨により、急に水位が上昇することも忘れてはいけません。予測できないことが起こる可能性があるということです。 そして、飲酒も油断をまねく原因と言えるでしょう。夏の屋外での飲酒は、汗として体内の水分が流れ出て、その分血中のアルコール濃度を上昇させます。気が大きくなり、危機感が薄まり、判断力が鈍り、結果として事故につながりかねないのです。 暑い日に冷たい水に入るのは、とても気持ちよいものです。 しかし、一般的に22度以下の水の中では体の動きが鈍くなり、深部体温(直腸温)が36度を下回ると体の機能は60%も低下すると言われているのはご存じでしょうか。 ずっと冷たい水の中にいるだけで、思うように体を動かせなくなってしまうのです。 とくに、子どもは、体が小さい分冷えやすく、本人も気づかないうちに低体温におちいりやすいのが特徴です。(学校のプールの授業で水から出て休憩をとるのもそのためです。) 「人が溺れる姿」を想像してみてください。水しぶきを上げながら手足をバタバタと動かし、必死にもがく姿がうかんできませんか。 中には、そんな風に溺れる方もいます。しかし、多くの場合、人はしずかに溺れます。 それは、ほんの一瞬のできごとです。肺に水が入り、本人すら何が起こったか分からないうちに、呼吸が止まり、心臓が止まる。   そして、すぐ近くに溺れている人がいても、気づけないことが多いのです。 5㎝の深さがあれば人は溺れると聞いて、大げさに思う方が多いでしょう。しかし、顔が水に浸かった状態で、何らかのアクシデントが起こり、パニック状態になってしまったら、溺れる可能性は十分にある、ということを覚えておいてください。 そんな身近にひそむ水難事故を防ぐためには、「油断しない」ということが重要です。○ 気象情報を確認し、水位の上昇・増水に注意する○ ライフジャケットや腕浮き輪など救命衣を身に付ける○子どもから目を離さない○ ずっと水に浸からないように、適度に体を休める○お酒は控える簡単なことで、多くの水難事故を防げます。八百津町では、ライフジャケットをしっかり着用して安全第一で艇庫活動を行っています。クロールがとっても上手ですね。でも、川や海でもこんな風に泳げるのかな・・・?ライフジャケットのベルトはしっかりとしめましょう!

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