広報やおつ 平成30年10月号
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広報やおつ No.5748今回で16回目を迎えた八百津町海外派遣研修は、昨年度から研修先を「リトアニア・ポーランド」に変更し、8月6日から10日間の日程で実施されました。この研修を充実したものにするため、子どもたちは4回に渡る事前研修を行いました。事前研修では、リトアニアでの交流事業プログラムの作成、合唱の練習、ポーランド・ホロコースト学習、英会話などに取り組みました。こうして、準備を万全に整え、八百津町の代表としての自覚を胸に、本研修に参加しました。この研修に参加するにあたり、私たちは6つの目的を掲げて取り組んできました。この目的に沿って、今回の研修を振り返ります。リトアニア・ヴィリニウス市には、「杉原桜公園」があります。杉原氏の功績はリトアニア全土に広がっており、これをたたえるために桜が植樹されているのです。この公園の一角には、杉原氏の像とプレートが設置されています。子どもたちは、日本から遠く離れたこの地に、このような公園があることで、改めて杉原氏の偉大さを実感しているようでした。また、リトアニア・カウナス市では、杉原ハウスやカウナス駅など杉原氏のゆかりの地を訪れました。そこでは、ビザを発給するための苦悩・苦労など当時の状況説明を受けました。資料や本で知識として頭に入っていることも、現地に立ち、実際に見て、肌で感じ、その功績を深く理解することができました。杉原氏の功績を学ぶことは、「人としての生き方、人に対する思いやりの大切さ」への認識を深めることにつながることを強く感じました。「人道精神」を培い、有意義な研修となりました。平成30年度 第16回 八百津町中学生海外派遣研修報告「人道の心を育む」八百津町中学生海外派遣研修を終えて団長 各務敏哉(八百津町教育委員会教育課長)1.杉原千畝氏の偉大さを再認識し人道精神を学ぶ子どもたちの感想を紹介します。○実際にユダヤ人が身につけていた物などを見て、本当にここで虐殺があったのだと改めて実感し、心が痛みました。○ユダヤ人の大量虐殺が人ごとに思えなくなりました。改めて人権の大切さがわかり、価値観が変わりました。○歴史は変えられませんが、私たちはこの歴史を忘れることなく生活していきたいです。○私たちが千羽鶴を供える時、周りの見学者も一緒に黙祷してくれて感動しました。○どうしてこんな悲しい事態になるまで人は何もできなかったんだろうと思うと、胸が痛くなりました。このように、子どもたちにとって、色々なことを考える研修となりました。私たちは決して傍観者ではないという思いの中、歴史の一ページの理解にとどまらない、子どもたちの素晴らしい感受性に感動しました。2.ホロコーストの歴史をとおして世界平和の大切さ、命の尊さを学ぶ

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