広報やおつ 令和2年9月号
7/28

7広報やおつ No.593八百津町は、木曽川の清流・蘇水峡・五宝滝など、水とみどりの美しい自然環境の豊かな町です。また、伝統的な産業が栄え、八百津だんじり祭り・久田見糸切りからくり祭りなど、町として誇れる文化も豊富です。町出身者には、国内のみならず世界で活躍された人も多く、その代表として数千人もの命を救った杉原千畝氏の存在があります。八百津町は、人道主義・博愛主義に基づいて行動した杉原千畝氏の出身地であることから、「人道のまち・やおつ」を合い言葉に、町民の誰もが人にやさしく、思いやりの心があふれる地域づくりに取り組んでいます。新型コロナウイルスの感染拡大とともに、国においては、ウイルスを媒介する人の移動を極力抑制するよう求め、併せて、徹底した「3密回避」を呼びかけ、緊急事態宣言で感染防止に向けた一層の協力を要請してきました。それにも関わらず、感染がほぼ全国に及び、また急激に重症化して生命に危機的状況が及ぶ事例が伝えられています。有効な治療方法が未だに確立されていないこととあいまって、国民の間に一気に不安が増幅され、未知のウイルスに対する恐怖感が日に日に高まってきました。国民の生命を守る医療の現場では、これまで限りある医療資源をフル稼働して感染症対策にあたってきましたが、地域によっては医療崩壊が現実的な問題として危惧されています。新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言は解除に至りましたが、未知のウイルスの猛威は依然として予断を許さない状況にあります。そして、近隣市町村や、町内在住の方の新型コロナウイルス感染が確認されてから、益々不安な気持ちが広がっています。新型コロナウイルスは、誰もが感染しうる感染症です。それと同時に、誰もが、気づかないうちに他人に感染させてしまうおそれのある感染症です。感染者やそのご家族、濃厚接触者の方々、医療・福祉従事者の方々に対する不当な差別、偏見、いじめ、誹謗中傷は、断じてあってはならないことです。しかし、感染リスクと闘いながら自身の生活を犠牲にして日々献身的に業務にあたっている医療従事者やその家族に対し、勤務先から休むように言われたことや、子どもが保育園等への登園を拒否された例、医療従事者に対して心無い言葉を浴びせられた例、感染された方に対するSNSなどを利用したインターネット上での匿名での誹謗中傷など、胸を痛める残念な事態が数多く起きています。わたしたちが耳にする様々な情報のなかには、不確かなうわさ話や、事実と異なる情報も混ざっています。こうした情報をむやみに広めることのないように、国や県などの公的機関が発信する情報を確認し、人権に配慮した冷静な行動をとる事、また、不安な気持ちに負けず、それぞれが、今できる感染対策を行う事が重要です。わたしたちは、杉原千畝氏の人道精神を継承している「人道のまち・やおつ」の住民として、決意を表します。1人権侵害につながる差別や偏見を生み出さないよう、思いやりの心をもち、冷静な対応をすること1いわれなき偏見や差別が起こらない社会を作りあげていくこと以上、宣言します。令和2年9月8日八百津町八百津町議会「人道のまち・やおつ」から発信する新型コロナウイルス感染症を乗り越えていくための決意宣言※この決意宣言は、9月8日(火)に行われた令和2年第4回八百津町議会定例会にて、全会一致で同意されました。

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る