大切な命を救うために救急車が「無料タクシー」と呼ばれていることを知っていますか。救急車を誰でも無料で呼べることをいいことに、歩行が可能で緊急性が無いのにも関わらず、病院までの移動のために救急車を呼ぶ利用者が増えています。このような不適切な救急車の利用を、私は先日(~中略~)目の当たりにし、本当に腹立たしく感じました。この現状を医療従事者はどのように感じているか気になり調べてみると、「風邪程度の症状であるにも関わらず、救急車を頻繁に利用されるのは困る」「本当に重症な患者の搬送の妨げになってしまうかもしれない」、だから「救急車を有料化すべき」という意見が多く寄せられていました。さらに調べてみると、無料で要請できる日本の救急車は、世界的に見ると非常に異例であることも知りました。健康保険に未加入でも、外国人観光客でも、一一九番に電話をすれば、誰でも、いつでも、無料で救急車を利用することができます。他国では有料が一般的で、走行距離や酸素の使用量によっても料金が加算されていくシステムが採られている国もあります。このような他国のシステムは、救急車を呼ぶことを慎重にさせ、安易な要請に対する不必要な出動を減らすことにつながったそう八百津中学校3年 伊佐治 亮我です。医療の中心で働いている人の考えや、他国の有料システムと実情を知り、「救急車を有料化すべきなのではないか」と私も考えるようになりました。しかし、救急車の有料化は必ずしもメリットだけではありません。それは、救急車が有料になることで、重症者であってもお金がないことを理由に呼ぶことをためらい、救急車を呼びたくても呼べない人が増える可能性があるということです。救急車で搬送すれば救えたはずの命が救えないようなことが起きれば、「救急」車の役割として本末転倒ではないでしょうか。私たちは今すぐに国のシステムを変えることはできません。それでも、不適切な利用を減らし、一つでも多くの大切な命を救いたい。そのために今できることとして、救急車以外の病院への移動手段や、正しい救急車の利用について伝えていくことが必要だと考えます。「民間救急車」というものをご存じでしょうか。民間救急車とは、公的の救急車とは異なり、緊急性の低い傷病者を搬送するために利用する車です。そのため、緊急走行や応急処置以外の医療行為はできません。利用料金はかかるものの、「負傷したが、病院までの移動手段がない」「通院したいが、一人で病院に向かうには難しい」といったときに活躍し、緊急性の低い公的救急車の利用を避けることができるようになります。国内の民間救急車の台数はまだまだ少なく、認知度も低いですが、必要性が認められることで、利用者、台数が増えていくと信じています。そして、このような民間救急車や、公的救急車の正しい利用の仕方を聞ける機会を、学校や会社で設けていく必要があると思います。システムの改革ではなく、できることから一歩ずつ。日本のすばらしい救急車のシステムを、これからも誰もが安心して正しく利用していくことで、一つでも多くの大切な命を救える社会になることを願っています。なべ23大𦚰七星さん大𦚰七星さん(八百津東部中学校3年)(八百津東部中学校3年)渡渡邉邉智都さん智都さん(八百津中学校3年)(八百津中学校3年)「青少年を育てる会」を開催 「青少年を育てる会」を主催した八百津町青少年育成町民会議は、子どもたちが豊かな人間性を育み、健やかに成長し、自立できる環境づくりに取り組んでいます。6月9日(日)に開催された少年の主張大会では、町を代表して3名の中学生が思いを発表しました。渡わた邉智ち都さとさんは、『誰もが好きな人と結婚できる日本へ』と題し、年代によって変わる考え方について触れ、性のあり方に対する自身の考えを披露。大おお𦚰わき七なな星せさんは、『私なりの人間関係の作り方』と題し、少人数学校だからこその人との関わり方について、体験や思いを伝えました。最優秀賞となったのは、伊い佐さ治じ亮りょうが我さんの主張となりました(下段)。 また、式典では功労者表彰として、伊い藤とう寿とし英ひでさんと纐こう纈けつ好よし朗ろうさんへ表彰状が授与されました。長年にわたり、久田見少年野球の指導者として、青少年の健全育成に貢献された功績に対するものです。この度の表彰、おめでとうございます。
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