広報やおつ 令和7年4月号
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そして、林野火災の最も恐ろしいところは、「鎮火までに時間が掛かる」ことです。出火場所が山地であることから、消防車両などが火元近くまで行くことができないうえ、消火栓や防火水槽などの消防水利が存在しないことから、消火活動そのものが大変困難です。また、林野ということで周辺は樹木や枝葉など燃えやすい物ばかりであるうえ、枝葉が風に乗って舞い上がり飛び火が発生することで、複数の場所で延焼が長期間続きます。さらに、山地の土壌は落ち葉や枝が細かく積み重なった腐葉土であることが多く、表面上は火が消えているように見えても、地中でくすぶり続けて再発火することもあるため、完全に鎮火するまでにとても時間が掛かります。このように、林野火災は「消火活動が困難」であることと、「とても延焼しやすい」という最悪の条件が重なることから、甚大な被害に繋がります。しかし、大規模な林野火災も野焼きなどのほんの少しの火種から始まります。風が強いけど、少しくらいならという軽い気持ちで、野焼きなどをしていませんか?今まで一回も火事になったことがないから、自分は大丈夫だと思っていたりしませんか?そのような小さな油断から大きな火災は発生します。決して他人事だと思わずに、今一度火の取り扱い方法について考えてみましょう。■お問い合わせ 防災安全室(内線2232)春は空気が乾燥し、全岩手県大船渡市で発生林野火災を皮切りに、愛媛県や岡山県、宮崎県でも大規模な林野火災が発生しています。そこで今回のシリーズ防災安全では、林野火災、いわゆる山火事について紹介します。野火災出火件数は1,299件であり、月別に見ると3月に最も多く325件発生しています。次に多いのが4月の222件、その次が2月の132件と冬の終わりから春にかけてのまさに「今の時期」に最も多く発生していることになります。その理由として、降水量が少なく空気が乾燥しがちなうえに、強風が吹きやすい、という気候的な問題もありますが、この時期に野焼きや火入れなどが多いこと、山菜取りやハイキングなどの入山者が増えることによる火の不始末が考えられています。とんどなく、野焼きなどのたき火や火入れ、放火(疑いを含む)など「人的要因」によるものがほとんどです。可茂管内においても、野焼きなどの火が強風に煽られたことにより延焼し、林野火災に繋がる事例が毎年のように報告されています。山火事といえばイメージ的に山奥で発生することを想像するかもしれませんが、意外と身近なところから延焼し、林野火災に繋がることがほとんどです。令和7年は2月に岩手県大船渡市で発生した令和6年版消防白書によると、令和5年の林林野火災の原因は、自然発火によるものはほ「火災は人災」と言われ、火災の原因のほとんどが人の手によるものです。管内でも今年に入りたくさんの火災が発生しており、火の不始末や不注意などにより燃え広がる事案が多く発生しています。いつもやっているから……私は火事を出したことはないから……火災はみなさまのその後の生活にも大きな影響を与えます。慢心や不注意で悲しい思いをしないために、いま一度火の取扱いには注意しましょう。国的に火災の多い季節となります。した山林火災では、多くの民家が被害に遭われ、死傷者も発生する大火となりました。 No.145シリーズ防災安全(ご林山注野火意火事を災)!に17広報やおつ No.639   火災は人災可茂消防からのお知らせ可茂消防事務組合八百津出張所☎43-0476

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